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9.いつか交わした約束
2013年11月05日 23:19
意識が薄れていく中、俺は堕ちていく。
どこに向かっているのか、これからどうなるのか、さっぱり分からない。
ただ、義之と音姫だけは帰すことに成功したようだ。
あとは、俺がどう脱出するかだな……。
だが、この手も足もまともに動いてくれない状況で、どうすればいいのやら。
とにかく、今はこのよく分からない流れに身を任せて、流れ堕ちていくしかない。
不意に、眠気が襲ってきた。
ここで寝ちゃいけない。
きっと、戻れなくなってしまう。
でも、俺はそれに抗いきれなかった。
薄れゆく意識の中、俺は、僅かな光を目にしたような気がした。
ーーーーーー
7.セマルミライ
2013年11月05日 23:18
その後、義之は無事退院――したのはいいんだが、結局俺と音姫、義之と由夢が付き合い始めたせいで、芳乃家がなんかカオスになってしまった。
俺たちは全員で2人を祝福し、その仲を認めた。
但し、あくまで家では疑似的な、というか、ご近所さん的家族、ということで、今までの通り、とはいっても由夢が以前に増して素直になってしまったが、俺、義之、さくら、アイシア、まひる、由夢、音姫の7人家族(純一さんは芳乃家にかったるがってこないから芳乃家じゃなくてもいいよね?一応家族だけども)ということで生活している。
そして、そんなある日――
「ど、どうですか……?」
8.願いの集う場所
2013年11月05日 23:18
桜が枯れて、早1週間が経った。
何十年も咲き誇り続けた桜が突如枯れて散ってしまったことは、初音島自身にも、そして、日本中でも大きなニューストピックとなったようだ。
今まで当たり前のように咲き続けた枯れない桜。
それが急に普通の桜に戻ってしまったのだ。
そして、それによって大きな被害を被った者もいるらしい。
恐らく、桜に何かしらの願いを叶えてくれていた者たちだ。
そして、俺の周辺では、ななか、杏、茜がそれに当たった。
ななかは多分、心を読むことが出来なくなったのだろう。
杏は物覚えが悪くなった――雪村流暗記術は『方法』ではなく、魔法による副産物に過ぎなかったの
5.ナリヒビケ、アスニ
2013年11月05日 23:17
『うっ、ひっく……』
『由夢ちゃん、元気出して。僕も由姫さんがいなくなって悲しいけど、由夢ちゃんが泣いてると、もっと悲しいんだ……』
『だって、だってぇ、お母さんが……』
『大丈夫だよ。由夢ちゃんのお母さんは、傍にはいないけど、いつも見守っているよ?』
『……本当?』
『多分、だけど……』
『……』
『これ、食べなよ』
『これ、大福?』
『うん。多分……』
『もぐもぐ……。
6.ツナグミライ
2013年11月05日 23:17
~義之side~
ここは、白い世界。
前にも何度か、来たことがある。
そう、大切なあの人と出会った時から、逝ってしまった時まで。
何度も。
何か、夢を見ていたような気がする。
俺の大切な人が俺の元から離れようとして、でも、離れたくなくて葛藤していたような。
そして、気がつけばそいつは不可思議な力に翻弄されて、自分の悲しみを叩きつけていた。
俺は、そんなあいつが怖かった。
でも、逃げるわけにはいかなかった。
全ては俺が始めてしまったことで、俺が馬鹿なことをし続けたことで歪んでしまったお互いの気持ち。
けりをつける
3.アキラメタユメ
2013年11月05日 23:16
~義之side~
なんていうか、あれからずっと由夢と話していなかった。
原因は……分かってる。
俺が、楽しみにしてたであろう誕生日パーティーをすっぽかしてしまったからだ。
今更何を言っても言い訳にしかならない――というか、何も話を聞いてくれなかった。
結局仲直りできないまま音姉たちも戻ってきて、早速気まずい空気に。
特に音姉は同じ屋根の下で暮らす姉妹、嫌でも顔を合わすような関係なのだろうが、由夢が一方的に極力顔を合わせないように生活するようになったらしい。
アイシアとまひるにも、新しく生活する温かい家族が出来たというのにも拘らず、いきなりこの重
4.ネガイノハテ
2013年11月05日 23:16
結局、昨夜は義之は帰ってこなかった。
恐らく、熱で寝込んだ由夢を付きっ切り看病していたんだろう。
その点では、由夢は義之を心の底から嫌っていたわけじゃないんだと思う。
後は、2人の問題だ。
あいつらなら、きっと元の2人に戻れるかもしれない。
あるいはそれ以上――
それにしても、最近妙に胸騒ぎがする。
というか島の様子が変だ。
ニュースでよく見るんだが、ありとあらゆる事故や事件が起こっていて、それらのほとんどが原因不明。
どう考えても異能の力が働いているとしか思えない。
だが、何度探知をかけてみてもこの島に異常は見当たらない。
一
1.フタリキリ
2013年11月05日 23:15
年が明けた後、俺はみんながまひるを一時的に見えるようにまひる自身に魔法をかけた。
まぁ、もちろんみんな驚くわけだが、とにかくまひるはみんなに大歓迎されていた。
俺と義之は、それを傍から見守っていた。
その日の朝――元旦の朝だが、まひるを、アイシアの時と同様の魔法を使ってまひるの『記録』を上書きする。
『死亡して幽霊になり、不可視な少女』から、『死亡して幽霊になったが、可視な少女』へ。
残念ながら俺の魔法は『生命』の創造は不可能なため、完全な受肉はできない。
とはいえ、幽霊とは透き通るものだとは思っていたがそうでもなく、まひる自身が意識していない限りは普通の人間と感覚
2.ヒトリキリ
2013年11月05日 23:15
~義之side~
翌日の朝。
俺は少し遅くまで寝てしまったようで、起きたのが9時過ぎ。
寝ぼけなまこを擦って下に降りると、台所から妙な音が。
何事だろうと覗いてみると。
そこには地獄絵図が完成していた。
由夢が、由夢が!
料理してる!?
「や、よ、義之兄さん、お、おはようございます……」
「おはよう……。じゃなくて、何やってんだお前!?」
「何って、見れば分かるでしょ、料理です。私だって台所に立ちたいときくらいあります。」
この状況を見ている人は、俺の気持ち
3.なんだか訳アリのゆーれー少女
2013年11月05日 23:13
大晦日。
頭がガンガンする。
なんか昨日のことが全く思い出せない。
アイシアを招いて、鍋食って、……そっから何したんだっけ?
ベッドに入って寝た記憶すらないんだもん。
由夢と音姉も分からないらしい。
何、魔法か?魔法なのか?誰か俺たちの記憶を奪っていったのか?
そうなると怖いぜ……。
俺に気付かれずに同時に3人の記憶を消すとか……。
「まぁ酔っぱらってただけなんだけどな」
なん……だと……!?
突然義之が居間に出現し、驚愕の真相を告げる。
ちょっと待った、酔うって、酒でも飲んだのか?
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