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6.神より授けられし器
2013年11月05日 23:28
~優香side~
目の前に突如現れた、剣を二振り持った女性。薄紫色の髪が、風になびいていた。
その体は間違いなく人体ではなかった。感じられる雰囲気に、人間らしさが感じられない。
――ロボット。
それが彼女から感じられるオーラとして、最も適切だと思える表現だった。
彼女から少し視線を逸らし、ある一方向へと目を向ける。
光雅さんたちが去っていった方向であり、今は枯れてしまった魔法の桜への道筋。
光雅さんが去る際、彼はどこか、驚愕めいた表情をしていた。
知っている人間だったのだろうか。あるいは、仲の良かった者か
7.再び会いまみえる時
2013年11月05日 23:28
~優香side~
相手のアウドムラの6方向からの同時攻撃に、同様に同方向へ鋼の刃を穿って対処し、更に接近する。
すると、相手はアウドムラを放り投げ、ギガスカリバーを両手で握りしめて、魔力を蓄えはじめる。
彼女はまだこれといったモーションを起こしたわけではないが、それでも彼女の射程距離、すなわち間合いに入ってしまえば、そこは既に死地であることは間違いない。
きっとそこには一瞬の中にたくさんの死線があり、それを全て交わして初めて生きながらの勝利を得ることができる。
そして、彼女のアレは、間違いなくギガスカリバーの真骨頂。
彼女の周りに、半透明で黄緑色に
4.対峙する強敵
2013年11月05日 23:27
翌朝9時、俺はみんな連絡して芳乃家に集めた。
『ドラゴン』の魔法陣がどこまで影響しているか不安はあったが、どうにか例の話をした連中は集まったようだ。
とにかく、状況を把握せねばなるまい。
「エリカ、お前んとこの兵隊はまだか?」
「いえ、もう既に近辺まで来ておりますわ。先程このほし……国に到着したようですから」
どうやらエリカの方は問題ないらしい。
というか、いくらヨーロッパとはいえ、短時間に大軍隊を移動させる技術なんてあったか?
まあいい、とりあえず、ここにいれば俺たちの作った結界が保護してくれるから、襲撃さ
5.強さの定義
2013年11月05日 23:27
俺たちは桜並木を抜けて、桜公園にまで来ていた。
既に桜は枯れ、薄紅色の花弁が咲き誇っていた頃の、壮大で、夢のような景色は、ここには既に存在していなかった。
先程ロイが救援に出撃してから既に10分は経過している。
襲撃されたのはアイシアと美夏。
アイシアには一通りの防御魔法は教えているため、少しくらいの時間稼ぎはできるだろう。
そのうちにロイが追い付いてくれれば問題ないが――もしこれがアイシアたちでなければ、どうなっていただろう。
そう思うと、本当に油断できない1日となることが、よく分かった。
「……何か来るよ」
さくらが真
2.宣戦布告
2013年11月05日 23:26
生徒会室には、戦力である俺とロイ、優香、さくら、俺の正体と能力を知っている小恋、杏、茜、ななか、杉並、渉、美夏、それから義之に由夢、アイシア、まひる、更にまゆき先輩やエリカにも同席してもらった。
まゆき先輩は俺たちが何らかの事件に巻き込まれているのを自分で勘付いて、なんとなくそんな気がしたから同席させてほしいとのこと。
エリカは俺の意志だ。
まずは、俺の転生話は伏せておいて、とりあえず俺たち4人が魔法という不思議な力を扱えることを明らかにしておいた。
ここに来る前にさくらが電話越しで若干渋っていたのだが、なんだかんだで了承してくれた。
そして、優香が事の一部始終を説明し
3.決戦の覚悟
2013年11月05日 23:26
俺が桜並木を引き返していると、向こう側からよく知った人物が歩いてきた。
神出鬼没、正体不明のクラスメイトにして、非公式新聞部の部員、杉並。
今日は休日ということで、私服で動いているようだ。
「よう、同志弓月改め芳乃」
「いい加減にしろ、その呼び方。もっとまともなのはないのか?」
訊き返すけど、杉並はそんなことはどうでもいいかのようにフフンと笑い飛ばし、その皮肉めいた笑顔で俺を見た。
「して、弓月、貴様の懸念している敵、というのも、弓月と同様多世界から来た者なのか?」
それは
1.決戦の足音
2013年11月05日 23:23
~???side~
いつから始まったろうか。
この、長い長い戦いは。
ずっと続くような気がしていた。
奴が、あの能力を開花させるまで。
もしかしたら、俺自身が望んでいたことではないのかもしれない。
だが、ついに来た。
そろそろ、俺が出向いてどちらが上か、決着をつけてやる。
俺は、俺のために、世界のために協力を惜しまず、死に向かっていった連中に報いるために、奴をこの手で、潰す。
「カグヤ、ハヤト、準備しろ。奴は完全に≪solitary...
オリジナルキャラ紹介等2
2013年11月05日 23:22
ロイ・シュレイド
『D.C.Ⅲ』の区分でいう、カテゴリー5の魔法使い。戦闘に特化し、基本的には、テロや紛争の鎮圧を仕事としている。その功績と実力、それから彼の得意魔法から、自称と共に、他の魔法使いからも『氷槍』と呼ばれ畏れられている。基本的な戦闘の仕方は、周囲にある水分を集めて温度を急激に低下させ、純度の高い氷として生成させて、それを操り、攻撃、防御を行う、といったものである。切り札は、彼の作り出す氷の槍。これこそが彼の『氷槍』と呼ばれる真の理由であり、その槍は、『使い手にとって、攻撃力、耐久、重さ、長さ、魔力の許容量、その他もろもろが完璧なバランスになるように精製さ
11.在るべき形
2013年11月05日 23:21
茜の願いを鎮めた後、どういうわけか他の全ての願いが消えてなくなっていた。
多分だけど、他の純粋な願いが鎮められていくのを感じて、自分でその願いを無意識のうちに諦めたのかもしれない。
なんにせよ、これでようやくみんなの元へ帰れる。
「待たせたな、みんな……」
早くみんなに会いたい気持ちが抑えられず、ついつい先に口走ってしまった。
俺はもと来た道――光の道筋を見つけて、それに沿うように昇っていった。
だがそこで、2つの光に出会う。
これは――
義之と、さくら?
それじゃ、今この道筋を作ってくれているのは誰だ?
まぁいい
10.サイレントフィール
2013年11月05日 23:20
飛び立った先に、いくつかの黒い塊があった。
俺は、その内の1つ、親近感のある塊に接触した。
その瞬間、その塊から光が弾けて――
――次の瞬間、俺は真っ白な世界にいた。
そしてそこには、たった1人、頭を抱えて苦しんでいる知り合い、いや、友達の少女がいた。
雪村流暗記術なる、完全記憶能力を、桜の魔法によって手に入れた少女。
桜が枯れて、その能力を失い、なんでも覚えることが再び出来なくなった。
(私は、自分の記憶障害のせいで、みんなに見放されるのが怖かった――)
杏の心の声が聞こえる。
(
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